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石狩、左折
石狩、左折、国道231から道道225に入り道の先まで進むと灯台が在る。
車を降りて桟道を歩き、道が途切れると、あとは低い草の広がる殺風景。
果ての風景。海が鳴り、風が渡り、幻の道がるぅっと、見えはじめる。
白い服がまぶしく跳ねたかと思うと、君はもうその道に降りていた振り返らず、行ってしまう。どこへ、どこ? 幻の道がるぅっと、風が渡り、海が鳴り、果てへ続く。何も無い。
心に引っ掻き傷だけ残った。恋だと知った。ぼくの心はまだそこに留まっている。


石狩川が海へ注ぐこの河口は、堆積した砂でできた新しい半島。その先端ではいまも川の流れと海の波がぶつかり合い逆巻いては、予想もできない波の綾を幾重も幾重も織っている。川とも海ともつかぬ先で砂が新しい地形を延ばし、削る。あたかも美しい爪の消息のように。静かに、波の音をじっと聞く。かもめはきっとこの光景を驚かないわ。うん、そうだね。波の音、君の声、見つめる先にかもめがいる。じっとしている。じっとした時が流れる。録音テープに採集される波の音、静かな夕暮れ、音の無いかもめの羽撃たき。


ぼくの心はまだそこに留まっている。
白い服がまぶしく跳ねたかと思うと、君はもう、音の無いかもめの羽撃たき。
録音テープに採集される驚かない光景。置き去りの、新しい岬。
白鳥の最後の歌が幻聴となって再生される潮の音が幾重に幾重に襲(かさ)なって川と海とが激しく織りなす綾。君の名は綾。……綾? 石狩の綾。川を逆巻き上流をめざす一条の波ほとばしる。綾。ほどけぬ心は川の上をつたい歩いてゆくか上流へ、熊のいる大夕張へ。
幻の鮭と舟とが、ゆっくりと川へ奥へと登っていった。 石狩、左折


 
| - | 04:00 | comments(2) | trackbacks(0) |
コメント
てっちゃんコメントありがとう!

たしかに今はまだ冷たそうだよね〜、石狩は。
石狩が大好きで、今年は真冬に行ってみたら雪に閉ざされてて全然行けなかったよ。
福島県はいかがお過ごしですか?
赤ちゃんはあたたかいだろうね。ところで名前はなんてつけたんだっけ??
| よしなり | 2007/05/28 11:44 PM |
いつも直進だからたまには左もいいんじゃない。海かぁ。北の日本海かぁ。まだ冷たそうだね。
| テツコフ | 2007/05/28 11:34 PM |
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