2009.12.14 Monday
吉増剛造『静かなアメリカ』書肆山田刊
永い
冬眠を
していて、
ふっと、
薄靄の
香りに
気がつく
ように
して、
眼を
さました、
……そんな
書物。
「詩の地面」
の声を
聞く、
永い
旅の記録。
(帯より)
ホットの缶コーヒーを買おうと外にでると、雪が降っていました。
どおりで寒いわけです。
もう夜になった道に白い点がいくつもいくつも踊っています。
気温が低いためか、サラ雪で、風に吹かれて空気の筆が、見えない書を綾なしています。
雪が降ると、歴史が消えるような気になります。
白い白い雪がふりしきり、視界をさえぎり遠近もかき乱し、輪郭もわからないほどの白さに包まれて、、時代の流行やギラギラした欲望が沈静し、毎年同じ、歳もとらず、「冬の生活」のなかに入っていくのです。
静かなアメリカ、吉増剛造さんの詩の言葉を、雪の町で読めること、これは幸せな映像です。
赤いヴェールをはぐと、真っ白い地の本が現れます。
昨夜はそれで、もう本当に久方ぶりに、吉増さんにお手紙をしました。
ずっと書いていなくって、心苦しい思いをしていて、本を手にしたとき、書こう、書かなきゃ、と。
カリビアンブルーのインクの万年筆とゴーギャンの便箋、南の異国調です。
こごえて、指先が冷たくて、息は白くて、耳や鼻が痛くなって、心細くて、
そういう時に詩の言葉は胸に宿り火を点します。
冬眠の夢のつづきにいる私に、白い言葉の雪が降り、心に冷たい火を点します。
そんな読書をしながらの、冬を迎えております。
本の紹介にも、感想にも、なんにもなっていない文を書いてしまいました。
オフェーリアと本。
こんばんは。ご無沙汰しております。
だんだんこちらも寒くなって参りました。御地はいかがでしょうか。
アフンルパル通信、私事都合のため、11月発行を予定したものが未だ作れずにおります。。
来年に持ち越しになりそうです(泣)。
でも、ぜったいに絶やさずに続けますので、どうか長い目であたたかくお見守り下さいますよう、お願い申し上げます。
「世界中のアフリカ2010」イベントのご成功をお祈りしております。
http://esperanzasroom.blogspot.com/2009/12/201019.html